会社の紹介や沿革もしてみたいと思い立ってから早3か月程、創業者や法人立ち上げ時など話を聞くうちに、住宅設備機器で、特に給湯器の歴史と合致する話が多いことに気が付きました。

    細かな数字は調査しきれなかったですが、概ね何年前かは給湯器等の工業会のような組織に記載があったので、そのあたりとして引用させていただきたいと思います。

    一応の創業は約60年ほど前、トラック一台で薪炭やガス炊飯器とLPGボンベの配達をしつつ、手回し式の計量器でガソリン等を販売する個人商店からスタートしました。

    1950年~1960年ごろは大都市圏では未だに銭湯全盛で、各家庭でのお風呂の設置率は60%程だったそうです。でも、長野県の農村部であるこの地域では普及が比較的早く、敷地内に風呂用の別棟を建てるなどして風呂に親しんでいたそうです。

    しかしそのころは林業もまた盛んな時期で、湯船に水を溜め、薪を利用して温める家庭も少なくなかったそう。

    その後、当社は石油やガスを使用する風呂釜の普及により、燃料以外に住宅機器としての風呂釜も設置販売を行うようになっていきました。この頃はまだ個人事業の延長線上だったと聞いています。

    転機になったのは給湯器の性能向上により、湯沸室で見るような小型給湯器やふろがまを用いた局所的給湯方式から、すべての使用場所の給湯を一台の給湯器で賄う、中央方式が普及してきたこと。

     当社は「自前で設置を行うのであれば、建設工事に相当する内容の作業を社内で行える体制整備」か「工事は完全に外注し、あくまで燃料と機材の小売り業のみに注力する」かの選択が必要になりました。お客様が個人から住宅を建てる大工さんや建設業者さんに変化していった時期でもあります。

     奇しくもこの時、1970~80年代第一次オイルショックもあり、通常の商いが行えない状態となった時でもありました。

    バブル崩壊の時期も重なっており急速に燃料の需要が減っていた状況も相まって、自社で工事を行い給水、排水を含む建設工事を行う体制を確保してゆく方向性となっていきました。

    今回はここまでさせて頂ければと思います。