今回は、住宅設備の中で特に問い合わせ件数が多いトイレ、所謂便器についてコラムをご紹介していきたいと思います。
ホームページで記載した画像は、タンクレストイレなどと言われるすっきりしたデザインのトイレになっています。
一般的なトイレとの最大の違いは名前のとおり、「タンクレス」なことで、それに伴って凹凸等も少なく、清掃しやすいことや、節水性が高い事など、メリットも多くあります。
でも!!
多くのメリットがある反面、どうしても覚えておいてほしいデメリットがあります。
タンク付きトイレは、特殊な品番を除き、3ピース(便座、タンク、便座)で構成されています。この中で、故障が最も多いのが、便座です。本当に用を足す際、上下させるだけのもの、温まるもの、温水洗浄機能がついているものなど種類も様々ですが、上下させるだけのもの以外は、基板が入っていて、温度制御などを行う言わば「家電製品」なんです。
冷蔵庫でも洗濯機でも、なかなか20年使えるものは多くないと思いますが、温水暖房便座(ウォッシュレット)も同様で、しかも廃盤から10年で部品の供給も停止してしまうので、13~15年経つと故障があれば交換することが一般的になってきます。この時、タンク付きの場合は(繰り返しになりますが特殊なものを除き)便座だけの交換が可能です。
対してタンクレスは一般に2ピース(便座、機能部)で、機能部と呼ばれる部分に便器に水を流す機構、便座を温める機構、温水洗浄機構などが集約されています。この機能部、10年以内ならいいですが、壊れてしまうと、便座に対して専用設計になっており、便座ごとの交換が必須になってきます。
新設と部分交換、費用面では10万円以上の差額がでることもあります。
皆さんがご利用またはご検討中のトイレはどうでしょう?決してどちらかが優れているというつもりはありません。ただ、もしもの時のこともあわせてお考えいてだければ幸いです。